常に変化し続けるのが活力の源

株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長 兼 高松支社長 波田 博さん

Interview

2023.10.19

生まれてすぐに移り住んだ愛媛・松山で高校までを過ごし、九州の大学を卒業して就職したが、新人研修最終日に辞職を決意。自分の甘さと将来への不安、現実の厳しさに直面していた折、大学の恩師に手を差し伸べられ、大学の就活コーナーで初めて東京商工リサーチを知った。「大学で学んだ統計の知識が生かせるかも…と入社したものの、業務はチンプンカンプン。新聞は読まないし文章も書いたことがない。おまけに不器用で物覚えも悪く、新人の中でも一番遅れているのがはっきりわかりましたから、とにかく人一倍努力しないと残れないと、入社後3年間は必死でした」

30代で管理職に

本部長や役員を輩出する強豪拠点の大分支店でキャリアをスタート。興味の薄かった営業職も真剣に取り組んでみると面白く、持ち前の好奇心や負けん気にも火が付いた。「当初『調査会社に用はない!』とにべもなかった人も、情報を持って足を運ぶうちにかわいがってくださるようになり、次第にお客さまが増え、そのお客さまの紹介で更に顧客が増えるとともに多くの情報が入り、まさしく好循環でした。人とのつながりの大切さや情報の重要性など多くのことを学べた私の基礎です」と振り返る。

37歳で管理職、その後支店長として宮崎へ赴任。支店長業務は取材、調査、営業、プロポーザル、何でもこなすプレイングマネージャーで、初年度はその役割をつかみ切れず振るわなかったが、2年目からは立て直しに成功。続く鹿児島支店での3年間は好成績を残せた。

大いに鍛えられたのは、北九州での5年間。それまでの成功体験におごりがあり、社内体制も不十分で、3年ほど空回りしたという。4年目に深刻な危機感を覚え、毎日「今日が最後の出社だ」という覚悟で臨むようになってから、周囲の意識も変化。「空回りが嘘のように、毎日のように新規営業が実を結んでいく忘れられない日々です」

今年の四国地区本部長兼高松支社長就任で、約30年ぶりに九州を離れた。「本部長はプレイヤーではないから『自分でやる』わけにはいかなくなり、よりシビアな目で業績を注視する必要がありますし、責任も増します。プレイヤー経験を通じて現場のことがわかるのは強みですが、それに頼りすぎず、パラダイムシフトしなければ」

データを活用した マッチングに注力

東京商工リサーチは商取引に欠かせない信用調査事業を柱とするほか、官公庁、民間の市場調査、自社データベースを活用した与信管理や営業支援、大学などとの連携でより高度なデータ分析にも取り組んでいる。四国における波田さんの目標の一つは、四国・九州の商取引のマッチングをサポートすること。「一民間企業とはいえ130年以上の歴史があり、お客さまにとっては当社の信用調査が信頼やモチベーションにつながることもありますし、確かな情報を踏まえたマッチングは我々の得意分野。調査を前向きにとらえて、うまく活用していただきたい。年商180万円から始まったスタートアップ企業が設立4年目で40億円規模の投資を実現させた例も九州にあります。香川から今以上にたくさんのユニークなスタートアップ企業やベンチャー企業が生まれたら、さらに面白い地域になるはず。発信をお手伝いして、四国全体を盛り上げたい。一生懸命やったことが報われなくても、新しく考えればいいんです。人間万事塞翁が馬、を実感する日々です」
全国支店長会議で

全国支店長会議で

戸塚 愛野

波田 博 | はだ ひろし

略歴
971年島根県生まれ
1996年 大分大学卒業
    (株)東京商工リサーチ大分支店入社
2012年 宮崎支店長
2015年 鹿児島支店長
2018年 北九州支店長
2023年 高松支社長兼四国地区本部長

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