「暑かった夏に思い感じたこと」

香川県教育委員会 教育長 淀谷 圭三郎

column

2024.10.03

7月からの酷暑の中で、色々な場面に出会い、思い感じた。神戸での全国教育長会議後に安藤忠雄氏設計の兵庫県立美術館「Ando Gallery」を視察。建築物を見て心から「美しい」と感じ、外の青リンゴのオブジェ横で記念写真。青リンゴの意味、サミュエル・ウルマンの詩「青春とは人生のある期間ではない。心の様相を言うのだと。年を重ねただけでは人は老いない。理想を失うときに初めて老いがくる。」などとお聞きしたことを思い起こし、震えた。

北部九州で開催されたインターハイ開会式。久留米アリーナは、アリーナ面と客席配置が、整備中の県立アリーナに似ており、式でのアトラクションや合唱・演奏者の配置など非常に参考になった。炎天下での陸上競技観戦は、還暦を過ぎた身にはやや厳しかったが、高校生アスリートの溌溂とした姿が眩しく、羨ましくもあった。

岐阜県での「清流の国ぎふ総文2024」、開催地発表、男子高校生の「私の青春(アオハル)は、総文祭とともにあった」との魂の叫びに、昨年の鹿児島に続き、感情移入してしまい再び『うるうる』。来年の香川開催では、泣きませんように。かがわ総文祭2025生徒実行委員会として高松まつり総踊りにも参加した。皆、いい顔だった。

全国の学校図書館研究大会、高校生のための瀬戸内アートサマープログラムの発表会では、読書やフィールドワークを通じて、過去を生きた方々との対話という視点の挨拶をさせていただいた。悠久の歴史の中で生きている今、戦禍に散った方々を含め、先人の思いをつなぎながら、未来を信じる営みが不可欠だと感じている。

教育分野に携わる多くの方々との出会いと対話の中で、その情熱と誠実さ真心に頭の下がる思いであった。また、若者の振る舞いなどから未来への希望の光を受け取った感覚もあった。

地域社会の行く末を思う時、多くの課題はあるが、俯くことなく、存続・発展のための日々の広い意味での教育活動の積み重ねこそが大切だと感じた。

香川県教育委員会 教育長 淀谷 圭三郎

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香川県教育委員会 教育長 淀谷 圭三郎

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