朝日通商の「瀬戸内グローカルラボ」
12回目を迎える今年のテーマは「エシカル」。働く人と環境に負荷の少ない輸送の確立を目指す物流業、社会と環境にやさしい食材を扱う生産者や企業、ブランド戦略や経営を専門とするIPU環太平洋大学特任准教授と同ゼミ生など、「食のプロ」「物流・マーケティングのプロ」が多数参加し、坂出第一高校食物科製菓部の生徒が作り手となって、エシカルな地域産品の魅力を活かす「瀬戸内スイーツ」を開発する。物流会社が主催する産学・高大連携は中四国でも初の取り組みで、企業のマーケティング活動に学生たちも参加し、市場を意識した本格的な商品開発に挑戦。試作・プレゼンや試食会を経て、10月のイベントで新商品として店頭販売を行った。瀬戸内の豊かさを県外・海外へ発信し、瀬戸内に人や物の流れを呼び込む好循環をつくるのが、同社の目指す「グローカル・サーキュレーション」。ラボの活動を通じて、新しい瀬戸内ブランドを確立しようとしている。
現在担当している業務は。
井上 私は2023年の高松空港イベントからの参画で、普段は直接かかわる機会の少ない消費者層とふれあって、生の声をいただけたのが印象的です。今年は坂出一高との連携に当たって資料集めや調査を行い、6月の瀬戸内スイーツプレゼン会場では初めて司会も担当。学校側とは密に連絡を取り合い、実際に足も運んで、プレゼンや試食会に向けて勉強会を重ねながらいろんなアドバイスをしました。
今後、力を入れていきたいことは。
井上 プレゼンの段階ではマーケティングのプロから見ると改善点も多かった学生たちの提案が、勉強会を重ねるうちにどんどん磨き込まれ、コンセプトやターゲット層の明確化、価格帯、物流・輸送を意識したパッケージなど、さまざまな面で大きな変化が見られました。学生たちも成長しているのがよくわかります。学生たちの感覚は企業にとって市場のリアルな動向を知るヒントでもあり、私自身の学びにもつながっています。
学生のうちに企業と一緒になって何かに取り組むチャンスは少ないと思いますから、高校生たちが将来のこと、社会のことを知るきっかけになればうれしいですね。
北山 私も社会に出てからは学生時代のアグレッシブさをつい忘れがちでしたから、ラボの事業ではいい刺激をもらえています。ラボの取り組みとしては、10月の「瀬戸内マルシェ」でのお披露目を経て、県外への販路を開拓していくのが目標。かかわってくれた学生たちが卒業するまでに、何か「外商」の成果を出すことができれば……と意気込んでいます。
◆キーワード
エシカル
株式会社朝日通商
- 住所
- 香川県高松市国分寺町新名1566-1
- 代表電話番号
- 087-874-6115
- 設立
- 1970年(有限会社朝日通商)
- 社員数
- 301人(2023年)
- 事業内容
- 一般貨物自動車運送事業
3PL事業
貨物運送取扱事業
倉庫並びに貸倉庫業
引越運送及び付帯作業並びにそれらに関する取扱事業
産業廃棄物・一般廃棄物の収集運搬業
物流センターの管理運営及び物流情報の収集処理事業
物品の仕分け、梱包及び発送業務の請負業
機械並びに車輌の賃貸業
各種自動車並びに同部品類の販売
不動産の売買・仲介並びに賃貸業
ものづくり事業
作業請負事業
貿易代行事業
販売事業
一般建設業 - 関連会社
- 大川陸運株式会社
村上運輸倉庫株式会社 - 地図
- URL
- https://asahitsuushou.co.jp/
- 確認日
- 2024.03.21
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