IT化・DX化で運送業界の人手不足解消を目指す

朝日通商

Cha✕Cha

2022.07.21

DX化で何を目指すのか

IT化、DX化という言葉は同じような場面で使われることも多いが、2つには違いがある。IT化は、デジタル技術を活用して業務の効率化やコスト削減につなげる。DXはIT化を進めた上で、そのデジタル技術を活用して新たなビジネスモデルの創出や働き方・組織の改革を目指す。そのため、企業が今後の方向性やビジョンを描いた上で、DX化を進めることが重要になる。

配送事業を展開する朝日通商では、配送管理業務からIT化を進め、新たな価値の創造を目指している。

業界の底上げを目指して

現在、取り組んでいるのは「配送管理アプリ」の開発だ。その背景には、運送業界全体が抱える、人手不足の問題がある。運送業界の中で、苦労する業務の一つに「配車」がある。従来、朝日通商は荷主ごとに担当者を決め、担当者がそれぞれ配送依頼を受けると、荷物の種類や数に応じて紙の配車表を見ながら自社、または協力会社のトラックとドライバーを手配していた。少ない人数で効率的に配送するには、積み荷をうまく組み合わせてトラックの空きスペースを極力減らし、無駄な往復なく近いエリアを集中的に回るのが理想だ。しかし、担当者ごとの受注ではやりくりに時間がかかる。また、荷主によって電話、FAXなど受注方法が違い“担当者にしかわからない”と課題になっていた。

そこで、担当者がもつ情報を一元管理して自動配車、配車情報は社内、外出先のドライバーも確認できるほか、受注から請求書発行までを一括して行うアプリ開発に着手した。まずは受注、請求書発行など社内のIT化を進めながら、荷主や協力会社にもシステム改善のメリットを丁寧に説明した。

アプリ開発のポイントは使い勝手。パソコンを使い慣れない人も簡単に操作できるか、見やすい画面か、社内だけで通じる言葉を使っていないか……など社内で意見を聞き、試行錯誤している。開発には苦労が伴うが、完成すれば人手不足解消、効率化、何より配車に携わる人数が約5分の1になり、その分、顧客への新たな提案業務を行えるのがメリットだという。

今後は、同じような課題をもつ中小の運送会社へのアプリ提案も視野に入れる。さらに、物流だけではなく、地元の魅力を海外に発信できる商品の開発から携わるため、「瀬戸内グローカルラボ」を設立。地元企業と連携した勉強会などを開き、オープンイノベーションの場となっている。将来は地域商社のような役割も目指す。

◆キーワード


DX(デジタルトランスフォーメーション)

デジタル技術とデータを活用して、新たなビジネスモデルを創出するとともに、組織やプロセス、企業文化も変革し、他社への優位性を確立すること。
経済産業省では、DXを①デジタイゼーション、②デジタライゼーション、③デジタルトランスフォーメーションの3段階があるとする。①は紙の書類をデジタルデータに変換する、ペーパーレス化など。②は経費処理、データ入力といった業務プロセスを最小限の操作で自動的に処理するなど。③はデジタル技術を活用して新たなビジネスモデルの創出や働き方・組織の改革を目指す。


配送効率

輸送回数を減らすため、1台のトラックをいかに効率的に利用できているかを表す指標。実働率、積載率、実車率がその要素となる。計画配車をすることで実働率を上げ、共同配送をすることで積載率を上げる。実車率は、帰りの荷物を確保して空車のまま走る距離を減らすことで向上する。配送効率を上げることは、人手不足を解消するだけでなく、物流量が増えている現在、社会生活においても重要になっている。

◆スタッフ・メッセージ

物流は社会を支え、人を幸せにする仕事だと思っています。仕事に誇りを持ちつつ、新たな働き方を提案できれば、業界の底上げにつながると考えています。
若い人たちが興味をもち働きたいと思える業界になるよう、ただ物を運ぶだけではない価値を創造したいてすね。

段ボールグループ グループ長
大林龍馬さん
(高松中央高校出身)

株式会社朝日通商

住所
香川県高松市国分寺町新名1566-1
代表電話番号
087-874-6115
設立
1970年(有限会社朝日通商)
社員数
322人(2022年)
事業内容
一般貨物自動車運送事業、3PL事業、
貨物運送取扱事業、倉庫・貸倉庫業 他
関連会社
大川陸運株式会社
村上運輸倉庫株式会社
地図
URL
https://asahitsuushou.co.jp/
確認日
2022.03.03

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