(写真左から)管理部管理課 髙畑 和弥さん(琴平高校出身)
第二製造部第3生産課 山下 雄史さん(多度津高校出身)
難易度の高い「丸いもの」の加工だが、同社は公差0.1ミリ以内の精巧な製品を、プレス加工で大量生産できる点が強みだ。その理由は、金型をはじめ金型を作る工作機械、プレス機など、丸いものに対応できる体制を整えながら技術を磨いてきたことにある。
例えば金型は、自社で設計し1000分の1ミリ単位で仕上げる。プレス加工は、上下2つの金型の間に金属の板を挟んで圧力をかけて金型通りに仕上げる工法で、その加工に使う金型は材料の厚さ、伸び縮みのクセを考えながら作っていく。また、微妙な調整を行う段取り作業や、現場と密に連携した生産計画なども、精密な製品を大量生産できる理由だ。
現在、培ってきたこの技術やノウハウを活かして新たな「丸いもの」の製造も始まった。省人化も進めており、量産体制をさらに整えていく。
どのような業務に携わっていますか。
段取りが正確にできるかどうかで、作業全体の効率や製品の仕上がりが変わってくるので、納期が短い製品が重なった時はスピードを重視しつつも、ミスなく慎重に進めるように心がけています。
髙畑 オーダーをもとに必要な資材を判断し、納期や現場の作業のしやすさなどを考えながら生産計画を立てています。様々な製品を平行して製造しているので、どのプレス機を使うか、何を優先させれば効率よくできるかといったことを考えながら進めています。
計画を立てる上で、この金型・製品だと段取りにどのぐらい時間がかかるのか、資材の在庫は、調整中の金型はないか、など現場の状況や技術的な知識も知っておくことが大切です。
おもしろいところ、成長を感じるところは。
生産管理をする上で、また現場の技術者と話をする際にも、製品の品番を覚えおく必要があるのですが、担当している第3・第4工場だけでも約500の製品を常時手掛けているので、ひたすらノートに書いてテスト勉強のように暗記して覚えました。
山下 金型は重いものだと500キロ、1トンもあり、運んで取り付けるだけでも時間がかかります。金型のほか必要な機器の取り付け、テスト打ちをして図面通り仕上がっているか製品寸法を確認するといった作業に、慣れない時期は3時間ほどかかっていましたが、経験を重ねながら必要のない動作を省いていきました。現在は、「ここをこうすればこうなる」と予測を立てて実行できるようになったのが成長したところかな、と思います。
今後に向けて。
山下 担当している加工ラインだけではなく、他のラインのことも覚えて業務が忙しい時はフォローに入れるようになりたい。そのためには、自分から他のラインの先輩に積極的に聞きに行ってスキルアップしていきたいと思います。
◆キーワード
コア技術政略
山城金属株式会社
- 住所
- 香川県丸亀市綾歌町岡田上1785
- 代表電話番号
- 0877-86-3135
- 設立
- 1961年12月
- 社員数
- 本社工場 31名 満濃工場 119名 計 150名(2023年9月現在)
- 事業内容
- 金属プレス加工製品の製造
メカニカルシール用部品、エアーバッグ用小物部品、ベアリング用シールド、オイルシール用芯金、ベアリングシール用芯金、精密プレス加工部品他 - 地図
- URL
- https://www.yama-shiro.co.jp/
- 確認日
- 2024.05.16
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