憧れの背中を追いかけて、会社の利益を守るキーパーソンに

石井慶彦(いしい・よしひこ)さん/四国塗装工業株式会社 業務課 課長

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2025.06.05

工業高校で学び、「ずっと塗装業をかっこいいなと思っていて、当社の社名が気に入った」と新卒で入社。塗装の現場で技術者として数年を過ごした後、業務課に抜擢された。

四国塗装工業は、水溶性塗料の槽に機械を浸して電気で塗料を密着させる「電着塗装」の全自動ラインを備え、板金から下塗り・上塗りまでグループ内で行える一貫体制をベースに、受配電盤や工作機械、農業機械などの金属機械の塗装で強みを発揮している。業務課は顧客対応をはじめとする外部とのコミュニケーション全般と、社内のものづくりの調整や課題解決を担う重要な部門であり、同社にとっては利益を左右する中枢だ。

まだ入社数年、しかも現場から業務課へ移るケースは珍しく、抜擢には石井さん自身も驚いたが、決断の決め手は憧れの上司の存在だった。「判断や対応の速さとオープンな人柄に憧れて、いつか一緒に働きたいと思っていた上司に直接声をかけてもらったんです。ぜひやりたいと即答しました」。

塗装対象となる機械は一つ一つ形が異なる。顧客から依頼を受ける際、塗装ができるか・どのくらいの納期が必要かといった判断を下すのは業務課の仕事だ。それまでは上司が担っていたが、以降は2人でタッグを組むことになった。現場出身とはいえ塗装のことしかわからなかった石井さんは、毎日現場に足を運び、工程全体をコツコツ学ぶところからスタート。「現場の時は目の前の作業をこなすことに集中していましたが、業務課に移ってからは視野が広がり、『会社のため』を一番に考えるようになりました」と、自身の成長を振り返る。

4年ほど前、課長に就任。利益を守るキーパーソンとして、まずは現状のニーズを維持することを重視している。「この業務に最も必要なのは、コミュニケーション力だと思います。お客さまに信頼してもらえたら、オファーは自然とついてくる。納期と品質を第一に、当社の強みを発揮したい」と語るかたわら、後継者の育成にも意欲を見せる。「私が上司の背中を追いかけてきたように、いずれは若手にノウハウを伝えていかなくては。上司のレベルにはまだまだ及びませんが、少しでも近づけるよう努力して、後進への道を開きたい」と語っている。

四国塗装工業株式会社

住所
香川県丸亀市川西町北1698番地1
代表電話番号
0877-24-0294
設立
1973年12月13日
社員数
115人(グループ)
事業内容
電着塗装、焼付塗装、金属塗装、スクリーン印刷
グループ
竜王金属株式会社(薄板板金加工、各種溶接加工)
株式会社春日(電着塗装、海外調達)
協同組合エフォートかがわ(材料・資材の共同購入)
地図
URL
https://www.shikokutosou.co.jp/
確認日
2024.07.04

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