人気メニューを再現度高く冷凍食品化し自販機で展開

かわたうどん

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2025.07.03

高松空港近くの人気うどん店、かわたうどん。新たな土産品の開発に当たって来店者にアンケートをとったところ、圧倒的に要望が高かったのが看板商品の鍋焼うどんだった。開発の軸である川田祐規子さんは「空港近隣という立地柄、インバウンドや県外客層に向けて、深夜でもホテルの部屋で手軽に味わえる温かくて本格的な讃岐うどんを提供したい」という思いもあり、「お店の味をそのまま形にした冷凍食品を目指しました」と経緯を語る。

現在のラインナップは鶏肉入りの『鍋焼うどん』と牛肉入りの『牛鍋うどん』『肉うどん』を含めた3種。それぞれ具材も店舗と同じものを使い、だし汁に浸し具を盛りつけた状態で器ごと冷凍。10分ほど電子レンジにかけるだけで、あつあつのうどんが味わえる。「器に残ったダシで雑炊もできるのは、冷凍商品だけのお楽しみです」と川田さん。

新商品開発には、自社で冷凍技術を習得する必要があった。かがわ産業支援財団の支援を活用し、厨房機器メーカーや香川大学の専門家のアドバイスのもと、試作を重ねた。昨秋には急速冷凍機を導入。落とし卵やエビ天などおいしく冷凍することが難しい具材も妥協せず、ゆでたてのうどんの食感を残しつつ、衛生面でも安全な製法を確立した。

店頭にオリジナルの自動販売機を設置し、保冷袋に入った状態で販売。店舗では丸鍋がトレードマークだが、冷凍商品は自販機の規格に合わせて角型の器を採用している。鍋焼うどんファンの常連客はもちろん、2時間程度は完全に凍ったままで持ち運べることから、空港利用者向けの土産ニーズ拡大も見込むが、専従スタッフが一つ一つ手作業で盛り付けているため大量生産が難しい。現在は試験販売段階で、自販機を中心に少しずつ展開していく予定だという。川田さんは「メニューを増やすことも視野に、まだまだ進化させたい」と語っている。

問い合わせ:かわたうどん(高松市香南町岡1358-1)

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