部門の目標を全員で考える研修で
事業運営を“自分ごと”に

林田塩産

Cha✕Cha

2025.09.15

左:総務部 経理担当 尾﨑 佑太さん(香川県藤井高校出身) 中:エネルギー事業部 磯野 隆洋さん(多度津高校出身) 右:建材事業本部 建材工事部 影本 良矢さん(高松工芸高校出身)

左:総務部 経理担当 尾﨑 佑太さん(香川県藤井高校出身)
中:エネルギー事業部 磯野 隆洋さん(多度津高校出身)
右:建材事業本部 建材工事部 影本 良矢さん(高松工芸高校出身)

人材育成に欠かせない研修は、個人のスキル向上、部門間連携の強化、従業員の意識を高めるなど、様々な目的がある。不動産、建材工事、エネルギーなど多様な事業を展開している林田塩産グループでは、目的に応じた研修で人材育成や組織力向上を目指している。

例えば、新入社員向けの研修では、基本的なマナーだけではなく、資金の流れを知って会社がどのように利益を上げているかも把握する。期間中は配属先以外の部門を横断的に経験することで、自分の部門以外の先輩とも話ができる関係性を築いていく。
また、すべての事業部門から若手社員が集まり、いくつかのテーマについてグループで意見交換する「塩友会」では、部門間の連携を密にしながら多彩な視点を養っている。

2025年からは、「林田塩産グループ研修会」がスタートした。事前に、現状分析や課題の洗い出し、同業他社の動向や社会のニーズなどの情報収集も行いながら、当日は部門ごとにミーティング。次年度の目標を設定し、達成可能か、どういうふうにその目標を達成していくかを話し合った。

目標を達成することも重要だが、社員一人ひとりが事業運営を“自分ごと”として考え、主体的に業務に携わる姿勢の醸成も研修会の目的の一つ。各部門の強みや方向性を共有し、社員が経営者目線をもつことは新事業創出にもつながる。

研修会に参加してみて。

影本 研修会で発表する目標を設定する前に洗い出した私たちの課題として、ベテランと若手の年齢差が大きいということが一つありました。私たち若手は経験も人脈も豊富なベテランに頼ってしまうことが多くて……。このままだと技術やノウハウを伝承していくには時間がないということを改めて認識しました。

研修会でも、目標設定や発表は若手が中心になって取り組むようにしました。本当に自分たちで決めたことなので、若手が頑張らないといけないと考えています。

尾﨑 総務として各部門の売り上げなどはもちろん把握していますが、今回の研修会では課題を話し合う中でなぜそういう結果になったのか、といった深いところまで話を聞くことができたのはよかったです。部門内での話し合いだけではなく、他の部門とも自由に行き来して意見交換したりする様子も見られたので、意義のある時間でした。

磯野 今回の研修会には業務の都合で参加できませんでしたが、塩友会には何度か参加したことがあります。初めて参加した時は、経営のこともわからない状況で自分がこの場にいてもいいのか、と思いました。ただ、会社はこういうことを考えている、こういう経営者を育てようとしているんだということは少しですが分かった気がします。
あとは、部門を越えた知り合いができたので、会えば挨拶するようにもなりました。

今後について考えていることは。

磯野 ガソリンスタンドでの業務を行っていますが、他社と差別化するにはやはり「人」が重要だと思っています。今のお客さんが継続的に来てくれるには何が必要か、新たな顧客を増やすにはどうすればいいのか、しっかり考えること。あとは、整備の知識を身に着けるなど、自分ができることを増やしていきたいです。

尾﨑 様々な部門がグループにあるので、連携を強化して新事業創出、社内ベンチャーといったことも将来、会社の方向性の一つとしてあると思うので、必要に応じて環境づくりをサポートできれば。個人的には、まず簿記2級を取って、総務として必要な知識も増やしたと思います。

影本 まずは施工管理の資格を取得したいです。あとは、ベテランの先輩たちから一つでも多くのことを吸収すること。建築分野の仕事はトラブルの対応や現場管理など、とにかく経験がものをいうので、とにかく実績を重ねたいと思います。

◆キーワード


全員参加型経営

企業経営や目標設定に従業員全員が主体的に関わることで、個人の成長、組織力向上、業績アップを目指すこと。経営の一部を任されることで、社員のモチベーション向上、組織の一員として共通の目標に向かうことで一体感が生まれる、自律的な企業風土に変わるといったことが、企業の業績アップにもつながる。実現するためには、情報を積極的に公開し、コミュニケーションを活性化する、従業員のスキル向上をサポートすることも重要。

林田塩産株式会社

住所
香川県坂出市入船町1丁目3番12号
代表電話番号
0877-44-2828
設立
1894(明治27)年2月2日(明治16年創業)
社員数
グループ計100人
事業内容
不動産の管理運営、賃貸借
米穀低温倉庫運営
セメント各種販売、生コンクリート販売
各種ALC(クリオン)工事一式、押出成形セメント板(メース)工事一式、各種耐火被覆工事一式、スレート、サイディング工事一式、断熱工事一式(現場発泡ウレタン吹付工事)、外付けブラインド(ヴァレーマ)工事一式
石油製品販売(燃料油・潤滑油)、ガソリンスタンド経営(坂出東SS・郡家SS)、LP ガス販売、太陽光発電事業
水処理薬品販売、水処理装置販売・メンテナンス、化学洗浄工事一式、各種水処理機器関連機材販売、各種用水・排水の分析検査
グループ
高松レミコン株式会社、中讃協業生コン株式会社
地図
URL
https://h-ensan.com/
確認日
2025.06.05

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