土壌汚染対策を簡単に、 コストもダウン

重金属類吸着材「CAMZ-S」(カムズ エス)アムロン環境事業部

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2018.04.19

有害物質を使用していた工場跡地を再開発する時などは、掘削した土に有害物質が含まれていないか調査し、基準値を超えた場合は適正な処置、対策を行わなければならない。「処理費用がかさむ、処分先の確保が大変、輸送途中で有害物質が拡散するリスクがある、工期が延びる、といった問題に悩む施工者が多かった。それが開発のきっかけでした」と環境事業部次長・藤田一平さんは話す。

CAMZ-Sは、有害物質のうち、ヒ素、鉛、フッ素といった重金属類を吸着する資材。重金属は雨水に触れ続けると少しずつ溶け出し、地下水に入ってしまう。その地下水を飲むと健康被害の可能性がある。そこで、溶け出した重金属を瞬間的に吸着し、下の地層にしみ出さないようにするのがCAMZ-Sだ。「溶け出した金属はプラスの性質を持つものとマイナスの性質を持つものがあります。CAMZ-Sの原料である人工ゼオライトはマイナスの性質なので、磁石のようにプラスの重金属は吸着できるんですが、マイナスの重金属は吸着できない。そこで表面を特殊加工してマイナスも吸着できるようにしたのが特徴です」

現場では、CAMZ-Sと土を混ぜて土台となる吸着層を作り、その上に重金属を含んだ土を重ねる(図1)。重ねていく土にどれくらい重金属類が含まれているか事前に調査し、その量をすべて吸着できる割合でCAMZ-Sを土に混ぜれば、いつ重金属類が溶け出しても対応できる。掘削した土を現場以外の場所に運んで処分する方法に比べ、10分の1程度までコスト削減できるという試算もある。
(図1)吸着層工法

(図1)吸着層工法

「もともと重金属類は山や海などにも存在するので、自然由来のものは法律の対象外でした。それが2010年の法改正で自然由来の重金属類も調査・対策の対象になり、ニーズが増えました」と藤田さん。今後は、災害時に不足する飲料水の浄化などに技術を応用したいと意気込む。

【問い合わせ】TEL.087・879・2089
【HP】http://www.amec.jp/

CAMZ-Sの技術を応用した製品

水処理用吸着ろ過材CAMZ

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汚染土壌対策用資材CAMZ-S

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汚染土壌対策用資材CAPA-CT

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汚染土壌対策用資材KAT Beads®

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