京都に学ぼう!

元・日本銀行高松支店長 大川 昌男

column

2015.07.02

「さよなら、大好きな高松!お元気で、香川の皆さま!!でも、今後ともよろしくお願いいたします!!!」

私の高松ライフは、これまでの転勤生活で最も住み心地が良く、香川の魅力の虜になった約2年間でした。香川の魅力を3点に集約して申し上げます。第一に、香川の皆さまが親切で、堅実で、合理的で、知的で、スマートなことです。多くの方々に大変御世話になりました。誠に有難うございました。引き続きよろしくお願いいたします。第二に、世界に冠たる香川の素晴らしい風景です。瀬戸内海の多島美と、とんがり帽子のような小山とため池が点在する景観、栗林公園の雅趣さは、安らぎと癒しを与えてくれます。第三に、香川の「食」です。野菜、魚、肉、果物はそれぞれ美味しいですし、そして、うどんのコシもたまりません。また、讃岐三白の伝統に基づいた塩・砂糖に加え、こだわりの醤油、さらには、地酒に心酔しています。

さて、香川経済の活性化のためには、定住人口の増加が必要であり、そのためには、雇用機会の増加、公共交通インフラの充実、観光産業の振興の3点がまずは取組むべき課題だと思います。交流人口の増加なくして、定住人口の増加は困難です。この課題に対処するためには、香川の魅力を活かさない手はありません。

私事で恐縮ですが、先月中旬に、日本銀行京都支店長を拝命いたしました。その際に私が思ったことは、第一に、高松市観光大使を拝命していることもあり、京都を訪れる観光客の方に機会があれば香川の魅力をお伝えしていこうということと、第二に、香川経済の活性化のために、香川の皆さまが京都から学べることが多数あるのではないかということです。

後者について、若干敷衍(ふえん)しますと次のとおりです。観光産業の振興については、京都は歴史と文化があることから、世界有数の観光都市であり、ホテルの客室稼働率も高いです。国際会議の開催も多く、コンベンション・シティです。また、レジャー観光についても、リピーターが多いほか、外国人観光客についても欧米人のウエイトが相対的に高いという特徴があります。また、公共交通インフラについては、新幹線もあり、鉄道やバスの路線やダイヤも充実しています。さらに、雇用機会についてみても、高い技術を持つ企業が集積し、歴史と文化があってイノベーションが生まれており、伝統と革新が融合する形で雇用機会が増加しているように思われます。

したがって、香川のみなさまが、京都をケーススタディすることで、さらなる多くの気付きがあるように思われます。この際、いま一度、京都に学んでみませんか!

私自身も、香川の魅力を理解する京都在住者として、香川と京都の交流の架け橋ともなるべく、今後とも貢献していきたいと思います。

日本銀行高松支店長 大川 昌男

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日本銀行高松支店長 大川 昌男

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