技術を生かして 新たな製品を提案したい

株式会社モクラス 代表取締役 矢野 太一さん

Interview

2018.01.18

曾祖父が始めた木材販売から製材業、木材加工、建材加工へと事業内容が変わり、現在は建材加工業のみに特化。その内容と「矢野材木店」という名前が合わないと感じていた矢野太一さん(40)は、社長就任を機に社名を“木と暮らす”という意味を込めて「モクラス」に変更。仕事の内容を分かりやすく伝えるHPも開設した。

2年前に社長に就任し、新たに始めたのが自身で勝手に名前を付けたという「社長ランチ」。社員数人と管理者でお昼を食べながらたわいもない話をする。「社員との距離を縮めて物が言いやすい雰囲気にできれば。すぐに会社が変わるわけではありませんが、続けていきたいと思っています」

現在手掛ける加工は、木目柄等のシートを貼った玄関収納や壁面収納などの収納用商品と、玄関の上がり框(がまち)をはじめとした造作材の加工。メーカーの依頼を受けて図面通りに加工する仕事は「うちじゃなくてもできる内容もあると思います」。そんな中で選んでもらえているのは、小さいものから大きいもの、ラミネート、カット、プレス、組み立てといったあらゆる工程を別々の会社に頼まず一貫してできるところにあると言う。
当たり前のことだが「安全」を何より大切にしている

当たり前のことだが「安全」を何より大切にしている

「あと大切にしているのは、どのレベルの品質で仕事をするかということ」。図面のサイズ通りに設備で材料をカットして加工を進めれば一見問題がない製品に仕上がる。しかし、切断面がきれいに仕上がるよう刃物をこまめに新しいものに替える。組み立てた時にわずかな隙間が出ないよう設備や加工方法を微調整する。「大事な仕上がり工程は、過去の経験を元に時には職人が手作業で調整し顧客に提案する。そこは他社に勝てる部分だと思うんです」
社長就任後は乗る機会が減ったが、 趣味はバイク

社長就任後は乗る機会が減ったが、
趣味はバイク

会社の売り上げは住宅の着工数に常に影響され、今後は少子化などでその数は減っていくことが予想される。そんな中、矢野さんには目標がある。図面通りに仕上げる仕事だけではなく、自分たちから商品を提案できる会社になることだ。そのために必要なのは、社員たちの意識を変えること。「言われたことをこなすのと、どうすれば早くうまくできるか、何のためにこの製品を作るのかというところまで考えて仕事をするのでは成長が全然違うし、製品に対する思い入れも変わると思います」

将来は、建材業界で“モクラスなしではものづくりができない”といわれる企業に成長したいと意気込む。(石川 恭子)

矢野 太一 | やの たいち

1977年 三豊郡(現三豊市)生まれ
1996年 三豊工業高校(現観音寺総合高校)卒業
1998年 読売九州理工専門学校 卒業
    (有)矢野材木店 入社
2015年 (株)矢野材木店 代表取締役

株式会社モクラス

住所
香川県三豊市詫間町詫間
住所
三豊市詫間町詫間2112-35/TEL.0875・83・4126
事業概要
住宅収納部材・住宅内装部材の加工
資本金
5000万円
従業員
65人
地図
URL
https://mokurasu.com/
確認日
2018.01.18

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