子育てに夢中
プライベートでも月に4~5冊は本を読むように心掛けている。最近好きなのはノンフィクションだ。「実際に著者が経験したことや調べたことを書いているので、世の中って予想以上にいろんなことがあるんだなと読んでいて楽しいですね」
興味深かったのは高野秀行の『謎の独立国家ソマリランド』と『イスラム飲酒紀行』。「早稲田大学の探検部出身の方で、文章も面白いんですよ。ノンフィクションの本は、若い世代の読者が少ないようなんですが、面白い作品がたくさんあるのでぜひ読んでいただきたいですね」
趣味は札幌時代に始めたロードバイク。だが、今は読書もロードバイクもセーブしている。昨年、長女が生まれたからだ。10カ月になる娘と過ごす時間が何より楽しい。「休日は娘を連れて栗林公園を散歩しています。絵本の読み聞かせもしますね。もう少し大きくなったら、一緒にサイクリングもしてみたいですね」
専門書が強み
売上があまりよくなかった本も、動線上の目立つ場所に置くなどの仕掛けをすると売れるようになることがある。「魅力のある本でも売り方を考えないと売れません。お客様と本との出合いをどう演出するかが重要ですね」
これまでは売り場を任されて棚を触ることが楽しかった。店長になった今は店全体の運営を考えながら、自分が培かってきたノウハウをスタッフに伝え成長していく姿を見るのが楽しい。
心掛けているのは、気づいたら即実行。「単行本で『結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる』というのがあるくらいなので、実行がビジネスの勘所なんだなと改めて思いましたね」
買いに来たいと思える店に
「書店の数も多く身近なぶん、お客様の見る目も厳しいと思います。地域の方によく来ていただけるような棚づくりをしつつ、ジュンク堂書店の強みである専門書を充実させたい。こんな本があるんだと驚いたり、好奇心を刺激したりするような店舗を目指しています」
升 怜人 | ます さとし
- 略歴
- 1981年 青森県青森市生まれ
2004年 立命館大学 卒業
株式会社ジュンク堂書店
(現・丸善ジュンク堂書店)入社
大阪本店
2005年 京都BAL店
2008年 札幌店
2010年 MARZEN&ジュンク堂書店 梅田店
2015年 高松店 店長
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