「人の手で洗う」心地よさを目指して

自動洗髪装置 セリックス

Topic

2019.10.03

大手美容メーカーからの問い合わせもあるという

大手美容メーカーからの問い合わせもあるという

美容室で1日に何人もの髪を洗うと手が荒れる、作業の負担を軽減して若手美容師の離職率を減らしたい、という悩みや要望に応えるため開発にとりかかった「自動洗髪装置」。すでに開発されている一般的な商品は水圧で洗うタイプが多かったが、「人の手で洗うような感触で、頭皮をきちんと洗えるものを目指しました」と代表取締役・泉保壽雄さんはいう。

そこで考えたのは、長さ4~5センチほどの棒状の触手を50本取り付けた装置だ。開発の過程でクリアすべきポイントは、一人ひとりカーブが違う頭の形に対してどの場所でも触手が同じ強さで当たること。触手が動いても髪に引っかからないことだった。

この課題に対し、空気圧を使った独自の技術で解決した。また、一つの触手は上下左右それぞれ最大2センチほどしか動かさないようにすることで、髪に引っかかるのを防ぎ、かつ50本もの触手で頭全体をカバーできるようにした。触手自体も丸みをつけ、固すぎない樹脂素材を選んだ。

使う時は、人が仰向けになり装置の内部に頭を入れると、装置そのものが動いてシャンプー、トリートメント、すすぎを行う。所要時間は3分ほどだという。

商品は、日本、アメリカ、中国、ヨーロッパなどでも特許を取得。今後は、装置の外観デザインを決め、さらに調整を進めて商品化していきたいという。

高齢化や人手不足を背景に「美容業界だけではなく、介護・医療の世界でも需要はあるのでは」と泉保さんは期待を込める。

セリックス

住所
香川県木田郡三木町氷上2510
代表電話番号
087-898-2400

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