
アジア1号機となるフレキソ印刷機(12色)を2020年に導入。SDGsに配慮しつつ、高速での印刷が可能(400m/分)
細かいデザインも自由自在!
グラビア印刷用の版のベースは、シリンダーロールと呼ばれる筒状の鉄やアルミ。製版には「電子彫刻」と「レーザー製版」の大きく2種類があり、彫刻法はシリンダーの表面を直接彫り込んでいく手法。顧客から支給されたデザインデータに基づいて、先端角130度のダイヤモンドスタイラスが1秒間に8000回振幅しながらシリンダーの表面に小さいポケットを成型する。一方、レーザー製版はフォトポリマー上にレーザー光を照射、セミアブレーションし、デザインを表現するエッチングの手法だ。デザインの濃淡や色づかいは事前の画像データ処理でグラビア印刷用に加工してあるが、製版の段階でも振幅幅やエッチングの加減でポケットの大きさを細かくコントロールできる。
顧客が求める色の再現には、「カラーマネジメントシステム」を導入。社内でも実際の印刷機で確認のための校正刷りを行うが、そこで正しく発色できていても、実際の印刷工程では色目が合わない場合がある。印刷に使われるインクのメーカーによっても仕上がりが変わるため、最新の画像処理技術を駆使してカラー再現シミュレーションを徹底。顧客に合わせて細かく調整し、忠実なデザイン再現を目指している。
また、同社ではいちはやく工程の自動化を進めており、2002年には加工~メッキ工程をロボットでつないで無人で一貫して動かすワンライン・オート化を他社に先駆けて確立、大幅な効率化を実現した。現在も常に時代の流れに応じた最新の設備を導入、新たなステージに挑み続けている。
精密分野への応用も進む

FX5。2台のロボットとオートメーションストッカーの連携により夜間自動運転が可能となった。
◆キーワード
印刷の方式
凸版印刷は、文字や柄などとなる部分が凸状になった版で、凸部分にインクをのせて印刷する。新聞など文字が多い印刷物に多く使われる。
凹版印刷は、金属製の版の凹部分にインクをのせて転写する印刷方式。凹部分の深さによってインクの量を調節し、色の濃淡を表現する。版画と同じ原理で、この方式ではインクに厚みを持たせることができるために、高品質で高濃度なカラー印刷に適し、写真を多用する雑誌の印刷によく使われる。グラビア印刷とも呼ばれ、食品や日用品の包材、プラスチックフィルムなどの素材でも印刷できるほか、耐久性のある金属製の版を使用するため、大ロットの印刷に向いている。

印刷の工程
全工程のうち、印刷の前段階を「プリプレス」、印刷機で刷るのは「プレス」、印刷し終えてから納品までを「ポストプレス」と大きく3つに分けている。

◆スタッフ・メッセージ

お店でよく見る身近な製品に自分が関わることができるやりがいに加え、経験を積むにつれてお客様からの高い要求をうまく仕上げた時に大きな喜びを感じるようになりました。工場長として、品質とスピード感を大切に、責任を果たしていきたいですね。
グラビア製造本部 本社工場 工場長
唐木秀和さん
高松商業高校卒
ナベプロセス株式会社
- 住所
- 香川県高松市木太町2477-1
- 代表電話番号
- 087-833-7171
- 設立
- 1979年1月
- 社員数
- 279名
- 事業内容
- グラビア印刷用ロール製版
フレキソ印刷
フレキソ製版
デジタル印刷
企画デザイン - 事業所
- 本社 香川県高松市木太町2477-1
エストロラボ 香川県高松市木太町2478
サテライトヒル 香川県木田郡三木町井上2876-33
十川工場 香川県高松市十川東町468-1
大阪支社 大阪府大東市諸福4-5-5
東京支社 千葉県柏市柏インター南8-2
東京営業所 東京都千代田区神田須田町2-15 KSYビル5F
岡山営業所 岡山県岡山市南区藤田564-138
静岡営業所 静岡県富士市平垣483 第二美鳳堂ビル1F - 地図
- URL
- https://www.nabeprocess.co.jp/
- 確認日
- 2022.11.17
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