
ヴィーネックスの「コンタクトイメージセンサ」
ヴィーネックスは、銀行のATMなどで出し入れする紙幣が本物か偽物かを瞬時に判別する超高性能な「紙幣鑑別用センサ」を製造・販売。同社の製品は、世界各国のATMに取り付けられている。レンズに紙幣をコンタクト(接写)させ、赤外線や紫外線など様々な光で対象物を読み取るコンタクトイメージセンサ(CIS)は、特殊なインクや偽造防止などが施された複雑な紙幣を正確に、かつ高速で見極めることができるのが特長だ。

紙幣鑑別用CIS
レンズと対象物の距離を広げた上でピントのずれや端の方に歪みが出ないよう読み取るのは至難の業。紙幣鑑別用CISのノウハウを活かしながら、数年かけてレンズと対象物までの距離を約5センチまで広げることに成功した。この新商品は一般的な産業用カメラに比べて小型、センサ間のつなぎ目の「画素抜け」がなく、凸凹がある物も読み取れるのが特長。その精度の高さから、食品や半導体などの製造工場の検査機器としても注目されている。
どのような業務に携わっていますか。

アシスタントマネージャー
高橋宏幸さん(香川高専高松出身)
近藤 入社したのが、レンズと対象物の距離を広げたCIS型ラインカメラの開発が始まった頃で、主に設計を任されました。判別する対象物を増やして新たな市場を開拓することが目的ですが、開発の過程で試行錯誤しながら製品と一緒に勉強、成長していけたのは貴重な経験でした。
難しいと感じることはありますか。

開発第二グループ
近藤章人さん(香川高専詫間出身)
高橋 銀行のATM市場縮小の中、コストダウンへの要望も増えています。今までの量産技術や部品が使えない、しかし要求されるスペックは落とさないよう仕上げるのは難しいです。製造過程を見直し、新規材料を探して何度も試作することを会社が認めてくれたのはありがたかった。プレッシャーもありましたが、完成してお客様から評価された時には、やってよかったと思いました。
仕事のおもしろさや今後に向けては。

高橋 キャッシュレス化が進む中で、何か新しいものをつくろうという意識は会社全体で共有しています。会社の課題を自分ごととして捉えて行動するのは、大変ですがおもしろいです。あとは、自分の経験を後輩に伝えたり、会社の中で改善した方がいいことは提案したりできれば。まわりの人も巻き込みながら行動していきたいと思います。
◆キーワード
センサ

株式会社ヴィーネックス
- 住所
- 香川県観音寺市吉岡町262番地(アオイ電子観音寺工場内)
- 代表電話番号
- 0875-57-5301
- 設立
- 2009年10月1日
- 社員数
- 69人
- 事業内容
- 紙幣鑑別および産業用CIS(コンタクトイメージセンサ)の開発・研究・製造・販売
- 資本金
- 3億1000万円(出資比率:カネカ66%、アオイ電子34%)
- 地図
- URL
- https://www.vienex.co.jp/
- 確認日
- 2024.06.06
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