地方創生に携わって――
人とつながり、街が変わるきっかけをつくりたい

三井住友海上火災保険×地方創生

Interview

2023.03.16

左:株式会社 地方創生 事業開発室 岡田 愛菜さん/右:三井住友海上火災保険株式会社 四国東支店 高松第二支社 北谷 彩加さん

左:株式会社 地方創生 事業開発室 岡田 愛菜さん/右:三井住友海上火災保険株式会社 四国東支店 高松第二支社 北谷 彩加さん

キャリアとして地方創生、地域活性化に関わる方法はいろいろあります。観光、街づくり、情報発信、産業振興……と分野は多彩です。そこで、自分の仕事を通して地域の課題と向き合い、人とのつながりを広げながら地域活性化を目指す2人にお話を伺いました。

地方創生に関わるきっかけは?

【岡田(以下、岡)】県外に進学したものの、自分が育ってきた場所に仕事で恩返しがしたいと思っていました。Uターン就職を経て、まちざくりを通して地元の魅力をもっと発信したいと考えるようになり、今の会社で働き始めました。

【北谷(以下、北)】三井住友海上では事業活動にSDGsの視点を取り入れ、商品やサービスを活かして会社全体で地域貢献に取り組んでいることが大きいです。営業活動の中で自然と「地域の課題解決」や「地方創生」を意識するようになりました。

仕事を通して、地方創生とどう関わっていますか?

【北】業務の性格上、お客様の抱える悩みやリスク管理の相談が入り口となることが多いです。地域の企業をまわり経営者などからお話を伺いながら、リスクを整理していく。その中で、例えばSDGsを宣言したものの何から始めればいいのか分からないというご相談を受けた時は、導入支援をします。資金繰りについての悩みから、企業のマッチングをしたこともあります。

地域経済発展のためには、一つひとつの企業の価値を高めることが第一歩だと思います。日々の取り組みは小さいかもしれませんが、それが大きな流れにつながればいいと考えています。

【岡】琴平町で、金刀比羅宮参道に比べて賑わいの少ない「新町商店街」周辺で新規事業を展開しています。2020年オープンした「琴平文具店」を皮切りに、今春にはクラフトビールが味わえるブルワリーが誕生します。その立ち上げにゼロから携わっています。

大切にしているのは、いかに地域のコミュニティを生む起点になるか、そこで携わる人をどう輝かせることができるか、地域の事業者と一緒にできることはないか探りながら進めること。ブルワリーに観光客や地元の人が集まり新しいコト、モノが生まれ、新たな街の魅力づくりにつながることを期待しています。

地方創生に携わる中で、難しいことは?

【岡】地方創生社は「地方の価値の再発見と、その発信」を目指していますが、新たな拠点をつくっても、そのまわりにはこれまで営まれてきた暮らしや文化があります。そこに溶け込めるよう少しずつ関係を築いていくのは、時間が必要だと感じています。

【北】「地域創生=そこに住む人が幸せであること」だとすると、どういう形がいいと考えるかは人によって違うので……。今のまま変わらなくていいと思う人もいると思います。地方創生に取り組む際は、様々な価値観をもつ地域の人をいかに巻き込むかが難しいところです。

【岡】そういう意味でいうと、今まで何もしなくても一定数の観光客がいた琴平町も、コロナ禍を経て危機感が高まり、地域一丸となって面白いことをしようという流れが生まれています。

【北】保険のリスク整理ではないけれど課題に目を向ける、そのためには自分が住んでいる場所に興味をもつことがスタートかもしれません。

どうなれば地域が活性化しているといえますか?

【北】シンプルですが「人がいること」。それもいろんな世代が。そのためには「働く場」が重要です。地元が好きで戻りたいと思っている若い人が、希望をもって暮らすためには、地域の企業の活性化が欠かせない。弊社の活動がそのサポートになればと思います。

【岡】地元に生まれ育った人と、外から継続して地域に関わる人がバランスよくいること。そのためには外の人だけでなく地元の人にも琴平の魅力を伝えたいし、魅力を発掘し続けていきたい。将来的には、琴平での経験を他の地域にも広げたいと考えています。

地域活性化・地域貢献の事例

【三井住友海上火災保険株式会社】

●香川県、県内の市町と災害、交通安全など様々な分野で連携協定締結
●小学校にSDGsの出前授業(写真右)
●企業・団体向けにSDGs×脱炭素経営の出前解説
●官民連携DXで道路点検サポート「ドラレコ・ロードマネージャー」販売
●水災時の「被災者生活再建支援サポート」の提供
●「通学路安全支援システム」販売
【株式会社 地方創生】

●地域の雇用創出を目指し、琴平プロジェクト実施
●2020年、ステーショナリー専門店「琴平文具店」オープン(写真)
●2023年春、元陶器店をリノベーションし、マイクロブルワリーオープン予定
●パソナグループ会社と香川県で複業マッチング事業を実施
●今後、地域活性化モデルの他地域への展開、地方創生プロデューサーの育成などを目指す

北谷 彩加 | きただに あやか

略歴
丸亀高校卒業後、県外に進学。卒業後、三井住友海上火災保険に入社し、営業部門の業務を行うとともに、同社が力を入れる地方創生への取り組みにも携わる。

岡田 愛菜 | おかだ あいな

略歴
丸亀高校卒業後、県外に進学。卒業後、前職を経て2022年からパソナグループで地方自治体のシティプロモーション事業を展開する株式会社地方創生に入社。

三井住友海上火災保険株式会社 四国東支店

住所
香川県高松市古新町2-3
代表電話番号
087-825-2615
地図
URL
https://www.ms-ins.com/
確認日
2023.03.16

株式会社地方創生 琴平オフィス

住所
香川県仲多度郡琴平町183
地図
URL
https://kotohira-bungu.com/
確認日
2023.03.16

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