インフラ支える圧倒的な設備力と「和」

協拓建設 社長 福本 徹哉さん

Interview

2023.04.20

自社で所有する建設機械が並ぶ協拓建設本社サービスセンター(整備工場)=高松市池田町

自社で所有する建設機械が並ぶ協拓建設本社サービスセンター(整備工場)=高松市池田町

絶対に現場を止めない

ダム建設では重機で山を切り開き、トンネル工事ではダイナマイトで大きな穴を開ける。瀬戸大橋、瀬戸内しまなみ海道、高松空港、高松自動車道や松山自動車道の4車線化…私たちの暮らしを支える様々なインフラの土台をつくっているのが協拓建設だ。

1965年、土木工事や鳶など、専門的な技術を持つ有志が集い、大手ゼネコン・鹿島建設専属の協力会社として設立。以来、全国を舞台に大規模で難易度の高い基礎工事や造成工事を手がけ、数々の国家プロジェクトにも携わってきた。

現場一筋、技術者として様々な難工事を経験してきた4代目社長の福本徹哉さん(66)は「岩盤が硬い山を切り崩すのは難しくない。逆に大変なのが水分を含んだ緩い地質。いろいろな工法を駆使して乗り越えてきた」と胸を張り、こう続ける。「私たちの仕事は地図に残り、未来永劫残っていく。やりがいが大きく、とても魅力的です」
建設機械のメンテナンスの様子

建設機械のメンテナンスの様子

福本さんが掲げるのは「信頼と安全」。それを成し遂げるためのいくつもの“武器”が協拓建設にはある。その一つが「圧倒的な設備力です」

ショベルカーやブルドーザなどの建設機械を自社で購入。高松市池田町にある整備工場には、様々な種類の重機が並ぶ。土木建築会社では現場に合わせてリースするのが一般的だが、「自前で持つことでフットワーク良く、スピーディーに対応できます」。さらに“メンテナンス体制”も万全だ。それぞれの現場に欠かさず「メンテナンス担当者」を張り付ける。「機械が壊れたら現場が止まってしまいますから」。絶対に現場を止めない。それが、協力会社など現場をともにする仲間との信頼関係に繋がっていく。「建設機械は消耗が激しく、メンテナンスにも特殊な技術が必要です。私たちは『メンテナンス力』にも自信を持っています」

また、各現場では「パトロール部隊」が作業員の労務管理に目を光らせる。安全に作業しているか、職場環境は快適か…。協拓建設ならではのパトロールのやり方がある。「他社は『日帰り』が多いですが、当社は『滞在型』。現場に何日か泊まり込んで、徹底的にチェックします」

施工、メンテナンス、労務管理。三者でつくる「信頼と安全の現場」が協拓建設の最大の強みだ。

「ワンチーム」で架けた橋

ちょうど40年前の1983年3月1日、創業時の「四国土木株式会社」から「協拓建設株式会社」に社名が変わった。福本さんは、その同じ日に入社した。「会社が新たな一歩を踏み出した、記念すべき第1号の社員です」

伊方原子力発電所3号機の基礎掘削、橘湾火力発電所の敷地造成、高知道・明神トンネル建設など数々の現場を踏んだが、中でも印象深いのが、30代半ばで担当した瀬戸内しまなみ海道・来島海峡大橋の吊り橋を支える巨大コンクリートブロック建設だ。

家族で今治市に移り住み、沖合1km程にある小さな島、馬島に毎日船で通った。「楽しい思い出しかありません。朝5時に島に渡って夜中の1時に帰宅する日もあり、もちろん大変な現場だった。でも、人に恵まれました。助け合い、励まし合い、支え合う。元請けから下請けまで、みんなの心が一つになった、まさに『ワンチーム』だった。当時のメンバーとは今でも付き合いがあります」

しまなみ海道を渡ると、やはり当時の記憶が蘇る。「懐かしいのは懐かしいんですが、私が携わったのは土台部分。まさかこんなに大きな橋が架かるとは、その頃は想像できなかった。風景もがらりと変わりましたが、『楽しかったなぁ』という思いは変わらないですね」

培ってきた技術を次代へ

一番に「和」を心がけ、みんなで現場を盛り上げ、後世まで残るものをつくってきた。自身が味わってきたやりがいや喜びを語る福本さんだが、「今後の課題は担い手の確保。中でも若者の建設業離れが顕著です」
本体工事を手がけた温井ダム=広島県山県郡安芸太田町

本体工事を手がけた温井ダム=広島県山県郡安芸太田町

今、特に力を入れるのが人材育成。新入社員は教育訓練センターで基礎的な知識をみっちり学び、現場では先輩が手取り足取り指導する。資格取得も費用負担など会社で全面的にバックアップしている。「もちろん現場はどこも厳しい。でも、それらは全て自分自身や家族の幸せに繋がっています。『インフラ整備を通じて社会に貢献したい』『会社を引っ張っていきたい』…そんな志のある社員を育てていきたいですね」

とにかく現場が大好き。社長になってまもなく10年になるが、今も頻繁に現場に顔を出す。「現場あがりだからこそ、現場の痛みや苦しみも分かる。上から目線ではなく、同じ目線に立ってできる限りフォローして、培ってきた技術を次の世代に伝えていく。それが私の役目だと思っています」

篠原 正樹

福本 徹哉 | ふくもと てつや

略歴
1957年 高松市出身
1975年 大手前高松高校 卒業
1979年 広島工業大学工学部土木工学科 卒業
     土木会社勤務を経て
1983年 協拓建設株式会社 入社
     工務課、伊方出張所、今治出張所などを経て
1999年 本社工事課長
2010年 取締役
2011年 専務取締役
2015年 代表取締役社長

協拓建設株式会社

住所
香川県高松市松縄町49-2
代表電話番号
087-867-1811
設立
1965年9月11日(四国土木株式会社)
社員数
210人
事業内容
総合建設業
営業拠点
広島営業所
九州営業所
関東営業所
URL
https://www.kyotaku.co.jp/
確認日
2023.04.20

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ