お米の可能性を追求し
その成果を社会に還元する

勇心酒造

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2023.11.27

yBK

社会貢献

県産品

研究開発

販路開拓

（左から）商品製造部製造グループ　山岡　亜利沙さん（高松南高校出身）
営業部営業推進グループ　深川　裕貴さん（観音寺第一高校出身）
素材製造部素材製造グループ　三好　優乃生さん（琴平高校出身）

企業は利益を追求するだけではなく、社会の一員として地域に役立つ事業活動を行う「良き市民」であるべきという考え方がある。

勇心酒造は、米に新たな価値を加えて地域に還元するという造り酒屋としての信念を原点に、米の未知なる可能性を追求。新たな用途の研究開発から製造、開発した商品で社会にどう貢献するかも含めたすべての過程を「ライスパワープロジェクト」と名付け、社員全員で意識を共有している。

研究開発では、お酒の発酵技術と科学技術を融合させた「日本型バイオ」で米の秘めた力を引き出す。医薬部外品「新規効能」として厚生労働省に認可されているライスパワーエキスNo.6とNo.11をはじめ、様々な機能を持つライスパワーエキスを生み出している。

温浴効果とスキンケア効果を持つNo.1-Dを使った入浴剤は、介護現場の課題を解決する商品として提案。浸かることで汚れを落とす「洗わない入浴法」は、少しの刺激でも皮膚が傷つく高齢者や、リスク防止に最も神経を使う入浴時の介護者の負担を軽減している。

ライスパワープロジェクトの根底にあるのは社会に“生かされている”という考え方。その思いと高い技術で、米の可能性を探求していく。

現在はどのような仕事に携わっていますか。

素材製造部素材製造グループ
三好優乃生さん（琴平高校出身）

【三好】現在13種類あるライスパワーエキスの製造を担当しています。お酒が年ごとに仕上がりが違うように、微生物が相手のライスパワーエキスも条件によって思い通りにいかないこともある。難しいですが、そこがおもしろいところでもあります。

商品製造部製造グループ
山岡亜利沙さん（高松南高校出身）

【山岡】化粧品をはじめとして、ライスパワーエキスを用いた製品の充てんから包装までの製造ラインに携わっています。

お客様に届く前の最終工程になるため、常に緊張感をもって業務に取り組んでいます。責任は重大ですが、日々様々な製品に携われるのは面白いです。

営業部営業推進グループ
深川裕貴さん（観音寺第一高校出身）

【深川】介護や医療の現場向けに「洗わない入浴法」の提案をしています。肌のトラブルにアプローチできる商品はあまりないので、その特徴をデータや研究結果の裏付けをもとにきちんと伝えたい。

時には研究部門に徹底的に質問しながら知識を深めています。専門家であるドクターに対して説明するのは難しいですが、納得していただい時はやりがいを感じます。

「ライスパワープロジェクト」の理念をどう理解していますか。

【山岡】いい商品をつくるのは当然ですが、それだけではなく「何のためにこの商品を作るか」という根底の部分を皆さん意識しています。私たちの部署は、製品を通じてライスパワープロジェクトの理念を知っていただくという大切な役割を担っていると感じます。

【三好】全体研修などでも、企業理念やライスパワープロジェクトの考え方を共有しています。「お米」を通じた地域の活性化や、地域社会への貢献について意識し、日々の業務にあたっています。

【深川】提案する時は、データだけではなく「洗わない入浴法がなぜ必要なのか」という“思い”も伝えています。介護現場の悩みや顧客の声をしっかり聞き取り、開発部門にフィードバックして、よりよい商品をまた社会に還元できたらと思っています。

高校の時にやっておいた方がいいこと

深川さん
選択肢を広く持つこと。あと部活動など高校でしかできないことを全力で取り組んで。

山岡さん
高校の時に検定や資格に挑戦しました。興味があるものは何でも挑戦してください。

三好さん
何か一つでも興味があることが見つかれば、迷わずやってみて。

◆キーワード

企業市民

企業は利益を追求するだけではなく、「良き市民」であるべきという考え方。地域社会の発展があってこそ事業活動が成り立つことから、地域や社会の一員であるという認識のもと、消費者、従業員、取引先、地域社会と自社、双方の利益を考えながら事業活動を行う。活動内容は、寄付、環境保全、文化活動など、企業の事業内容や規模によって違う。