写真左:工場長 西岡誠さん(多度津高校出身)
写真右:品質サブリーダー 豊澤克彦さん(琴平高校出身)
四国オーエムの「溶融亜鉛めっき加工」
四国オーエムは、鉄製品の表面に亜鉛の膜をつくる「溶融亜鉛めっき加工」技術に定評がある。この加工方法を行う会社は少なく、長さ14.5メートルまでの巨大な製品を加工できる点も特長だ。
加工は、約450度で溶かした亜鉛が入った大きな槽に鉄製品を浸けて化学反応を起こすというものだが、ただ鉄を浸ければいいというわけではない。引き上げた際に液だれによる表面のムラが複数箇所にできないよう、製品の形状・サイズに合わせて適切な角度に保ちながら槽から引き上げて液だれを1カ所に集め、冷却後に余剰な亜鉛を磨く。同じ鉄でも製品によって含まれる成分や大きさ、形などが違うため、それらを見極めながら専門の技術者チームで浸ける時間を決める。
万が一製品にキズがついて鉄の部分が露出しても亜鉛は鉄よりイオン化しやすく、鉄より先に水分に溶け出してキズ周辺を保護するため鉄が腐食しにくい。亜鉛めっきは環境の厳しい海岸地域でも20年以上サビ止め効果が続くという。
同社が加工する部材はビルをはじめとした建築物、信号や道路標識の柱といった公共物などに使われ様々な場所で生活の安全を支えている。
溶融亜鉛めっき加工はどういうところが難しいですか。
		
			工場長 西岡 誠さん(多度津高校出身)
豊澤 そういった技術の高さをお客様に伝えるのが私たち営業部門の役割です。水に鉄を浸けるなら簡単なのですが、亜鉛を溶かした槽は比重が大きいため製品の形によってはなかなか沈まない場合もあります。沈めるための空気を逃がす穴が開いているか、この形は加工できるか……難しい要望も丁寧に聞き取りながら、現場の技術者とともにできる限り形にしていきたいと思います。
最近のニーズの特徴はありますか。
豊澤 営業部門も、ある程度加工についての知識がないとお客様の要望をくみ取れない、提案もできないので、入社後は2カ月ほど現場で基本的な研修をします。それでも最近は難しい製品が増えているため、より現場と密に連携するようになりました。製造と営業は部門としては分かれていますが、一つのチームとして製品をつくるという意識が社内に浸透しているように感じます。
今後、力を入れたいことは何ですか。
		
			品質サブリーダー 豊澤 克彦さん(琴平高校出身)
西岡 めっき加工は歴史がある技術ですが、新たなニーズに対応するため変えられることもある。今後は自動化をはじめ、新たな取り組みを進めて他社との差別化ができればと考えています。
◆キーワード
イオン化
		
			
		四国オーエム株式会社
- 住所
 - 香川県丸亀市蓬莱町16番地
 - 代表電話番号
 - 0877-22-8271
 - 設立
 - 昭和42年4月7日
 - 地図
 - URL
 - https://shikoku-om.com/
 - 確認日
 - 2024.05.16
 
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