画期的な技術で、 冬の高速道路の渋滞緩和

冬用タイヤ自動判別システム NEXCOエンジニアリング四国

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2018.01.04

冬の高速道路は、路面の凍結や降雪の状況によっては全車輪に冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)を装着しないと走れない「冬用タイヤ規制」が発令されることがある。現在、規制区間では係員がタイヤ装着確認のため車を止めて目で確認しており、これが渋滞の原因となっていた。そこで、タイヤチェックを効率的に行うため、冬用タイヤ装着を判定する「冬用タイヤ自動判別システム」の開発に2015年から着手。17年12月に完成した。
車の左斜め前から、右前輪を撮影。 撮影するタイヤとカメラの角度もポイント

車の左斜め前から、右前輪を撮影。
撮影するタイヤとカメラの角度もポイント

その仕組みはタイヤが道路に接する面を撮影し、判別するというもの。ただし、撮影した画像だけでは黒いタイヤの黒い溝は瞬時に判別しづらい。そこで、スタッドレスタイヤの特徴を画像処理して数値化し、ノーマルに比べて溝が多いスタッドレスを判別できるようにした。スタッドレスタイヤを装着していない場合、ブザーとモニター画面で係員に知らせる。

「昼と夜、路面が乾燥している時とぬれている時・・・というふうに、条件が違うと画像の写り方が変わる。条件が一定ではない中でいかに正しく判別するか、という課題解決が難しかった」と開発を担当した土木技術部長・松田靖博さんは言う。

撮影に使う特殊カメラは、通過速度が時速30kmまで対応。試算によると、冬用タイヤ規制が実施された舞鶴若狭自動車道 西紀SAの渋滞長最大2.5km、通過時間30分の実績をもとにすると、システム導入でこれが5分に短縮する見込み。四国内では、12月末までに高知自動車道の冬用タイヤ規制時に法皇トンネル北坑口に設置される。
溝が多いスタッドレスタイヤ(左)/撮影読取処理後の画像(右)

溝が多いスタッドレスタイヤ(左)/撮影読取処理後の画像(右)

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